創刊号(2006/02/10発行): 経営コンサルティング、教育研修、外国語関連サービス、地域活性化支援のアーリー・バード

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創刊号(2006/02/10発行)

『人口減少時代におけるホテル・旅館の集客促進策』では、タイトル通り、昨年人口が減少傾向に陥った我が国において、観光業がいかにして存続発展していくかという問題に対する解決策のきっかけやヒントをお届けします。

具体的には、団塊の世代をいかに惹きつけリピーターにするかということと、外国人旅行者の受入態勢を整えて誘致するかの2点に集約されます。

これからの高齢化社会において消費・レジャーの主役となるのは間違いなく団塊の世代です。
時間的にも金銭的にも余裕のあるこの世代をリピーターにすることができれば、経営の安定性が増します。

現在政府は2010年に外国人旅行者を1,000万人にすることを目標にビジット・ジャパン・キャンペーンを展開しています。
この動きに積極的に参加して、言葉のバリアフリー化を進めることによって外国人観光客の受入態勢を整え、誘致することができれば、今まで期待していなかった客層であるがゆえに経営に成長をもたらします。

本メールマガジンでは、各号において団塊の世代を中心とする日本人旅行者のリピーター化と、外国人旅行者受入の両方に関するヒントやきっかけをご紹介いたします。

創刊号である今号でも、以下の2テーマについてお話します。

【日本人旅行者】 なぜ現在のお客様は来てくれているのかを理解しよう。
【外国人旅行者】 明日、外国人旅行者から電話があったらどうするか。


【日本人旅行者リピーター化】
1.なぜ、現在のお客様は来てくれているのかを理解しよう。

なぜ、現在のお客様は当ホテル・旅館に来てくれているのか考えたことがありますか。

初めて来てくれたきっかけは、安かった、たまたま目に止まった、旅行代理店の紹介など様々だと思います。
では、二度以上来てくれているお客様はなぜ来てくれているのでしょうか。

ここに、自社の強みがあります。
お値打ちだから、大浴場がいいから、立地が便利だから、料理が美味しいから、従業員に好感が持てるからなどその理由は様々です。

ホテル・旅館の特性は、次のように分類できます。

- 先天的特性
- 後天的特性

先天的特性とは、文字通り生まれながらにして持つ特質です。
人間に例えてみれば天賦の才能ということになります。
ホテル・旅館で言えば、駅に近い、眺望が良い、良質の泉源を持つ、環境が良いなどが該当します。

他方、後天的特性とは、後から努力によって習得することができる特質です。
ホテル・旅館では、料理が美味しい、清掃が行き届いている、接客態度が好ましい、隅々まで心配りが行き届いているなどが該当します。

先天的特性を変えようと思うと、必ずしも不可能ではありませんが、多額の投資を伴います。
立地が悪ければ引っ越さなければなりませんし、温泉がなければ掘削しなければなりません。
ですので、恵まれた先天的特性を持つホテル・旅館はご先祖に感謝して、その特性を十二分に発揮できるように維持管理して下さい。
せっかくの温泉も清掃が不十分では不満足要因になりかねませんし、眺望の良い窓も頻繁に磨かれていなければお客様の関心はその汚れの方に吸い寄せられてしまいます。

後天的特性は、先天的特性に比べれば、比較的簡単に改善することができます。
例えば、館内を清潔に保つことは5S(整理・整頓・清潔・清掃・躾)を徹底することによって可能となりますし、心配りや接客態度は従業員にホスピタリティーを教育することにより可能です。
もっとも、料理人の教育も、接客スタッフの教育も根気よく時間をかける必要がありますので、一朝一夕というわけにはいきません。

上述のような2種類の特性の性質を踏まえながら、自社の強み(長所)を考えてみてください。
同時に弱み(短所)についても明らかになるはずです。
ここから、長所をいかにして伸ばすか、短所をいかにして補い、そして長所に変えるかという戦略が生まれます。

このメルマガでは、そのような戦略の策定と実施に役立つヒントときっかけを、後天的特性に的を絞ってお届けします。
先天的特性に関しては、前述のように改善が難しいので、それを十二分に活かす工夫のみに留めます。

【外国人旅行者の受入体制】
2.明日、外国人旅行者から問合せがあったらどうするか。

今後、本メールマガジンでは、外国人旅行者の受入態勢の整備について以下のような考え方で順次紹介していきます。

外国人旅行者受入の理想としては、スタッフが堪能に外国語を話せることに尽きますが、そのようなスタッフの確保・養成は難しいですし、英語だけでなく中国語も韓国語もとなってくるとほぼ不可能です。
そこで、先ずは館内文書を外国語化し、口頭での対応は必要最小限にできる状態を作り上げます。
そして、特定のスタッフが英語で必要最小限の対応を習得れば、何とか対応はできるようになります。
そこから、徐々にスタッフの口頭での対応能力を伸ばすことによって、外国人旅行者の受入態勢を充実させることができます。

今号では、実際の受入体制構築前に外国人旅行者から問合せがあったり、予約なしでいきなり来館したりした場合の対処方法についてご説明します。
この対応を取るのは、いきなり英語で話しかけられてその場で口頭で返答するのは難しいけど、文書を辞書を使ってじっくり読めばなんとか理解できる程度に英語ができるスタッフがいるか、頼める人がいることが前提になります。

最初のコンタクトがFAXかメールである場合は、時間をかけてゆっくり対応できるので問題ないと思いますが、電話の場合は頭が真っ白になって何を言っているか聞き取れないという状態になってしまうかもしれません。
そのような場合、以下のように言って、用件を文書化してもらい、ゆっくり返答の時間を持てるようにしましょう。

Thank you for calling. This is ○○ Hotel. I’m sorry, but I can’t speak English so well.
(1) Please send an e-mail to xxx@oo-hotel.co.jp. 
または、
(2) Please send fax including your fax number to Country code 8 1, and 3 1 2 3 4 5 6 7 8.

ここから予約まで進むことを考えれば、簡単に返信できるE-mailをお奨めしますが、ない場合はFAXでも対応可能です。

メールアドレスを口頭で伝える際、注意して頂きたいのは、アルファベット以外の読み方です。”@”は『アット』、”-”は『ハイフン』、”_”は『アンダーバー』、”.”は『ドット』となります。また、アルファベットを読むときもBとDなど聞き取りにくい場合があるので、”B for Brazil”(ブラジルのB)、”D for Denmark” (デンマークのD)などと典型的な人名や国名を引用して聞き間違いをなくすことをネイティブスピーカーはしますので、自社のアドレスをそのように言えるように備えておくと安心です。

FAX番号を伝える場合は、既に電話してきているわけですから日本の国番号や、市外局番の最初のゼロを省略することはおそらく知っているものと思われますが、念のために上記のように日本の国番号81に続けて、市外局番の最初の0を取った電話番号を、聞き取りやすいように2桁または3桁毎に区切って伝えましょう。
先方が忘れるといけませんので、FAX番号を付記してもらいたいことを”including your fax number”で念押しします。

こうして、何度かE-mailまたはFAXのやり取りを繰り返すことで、先方が気に入ってくれれば予約に至ります。
実際に来館してもらってからのやり取りは、心配し始めれば切りがありませんので、最終的には言葉、筆談、ジェスチャを交えれば何とかなると腹を決めて下さい。
今後、この対応を改善するためのアイデアをこのメールマガジンでお届けするわけですが、以下のような法則があることも覚えておいてください。

アメリカの心理学者、アルバート・メラビアンが提唱した3Vの法則によると、話者が聴衆に与える影響は、7%が言葉そのもの意味により、38%が声の調子や大きさにより、 55%は見た目によるとのことです。
これは、必ずしもジェスチャで内容が伝わることを裏付ける法則ではありませんが、親密な態度や、一生懸命に語りかける声が言葉の壁を越えると言えなくもありません。
言葉に自身がないからと外国人旅行者を敬遠するのではなく、是非積極的に経験を積もうという姿勢で臨んで下さい。

【編集後記】
当社は伊勢神宮のお膝元、三重県伊勢市に本社があります。
観光業が一大産業である土地柄なので、このメールマガジンのテーマと同じく、外国人旅行客受入と日本人観光客リピーター化を軸としたコンサルティングを業務としています。
筆者は、2月に中小企業診断士の実務補習が2週間にわたってあるため、活動がやや低調になりますが、2月後半以降、本格的な春の観光シーズン到来に向けてペースを上げていこうと思っています。
今後とも、ご愛読下さいますよう宜しくお願いいたします。

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