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第30話(2007/3/27発行)
第30話 木こりのエピソード
ある会合をきっかけに、以下のようなエピソードを久々に思い出しましたので、
ご紹介します。以下のエピソードは、ベストセラー『7つの習慣』(スティーブン・
R・コビィー著)からの抜粋です。
森の中で木を倒そうと、一所懸命ノコギリをひいているきこりに出会ったとしよう。
「何をしているんですか」とあなたは訊く。すると、
「見れば分かるだろう」と、無愛想な返事が返ってくる。
「この木を倒そうとしているんだ」
「すごく疲れているようですが・・・・。いつからやっているんですか」
あなたは大声で尋ねる。
「かれこれもう5時間だ。くたくたさ。大変な作業だよ」
「それじゃ少し休んで、ついでにそのノコギリの刃を研いだらどうですか。そうすれ
ば仕事がもっと早く片づくと思いますけど」とあなたはアドバイスをする。
「刃を研いでいる暇なんてないさ。切るだけで精一杯だ。」と強く言い返す。
このエピソードの中で、『木を切ること』は木こりの生業であり、私達で言えば
『しなければならない日々の業務』です。一方、『刃を研ぐこと』は将来の自分の
生産性を高める準備であり、私達で言えば『自己研鑽』に当たります。
この木こりのエピソードのように、刃を研ぐことが次の瞬間の生産性向上に繋がる
ような場合は『自己研鑽』にも取組み易いです。しかし、多くの場合、自己研鑽の
成果は短期間では現れませんし、徐々にしか現れませんのでなかなか自身では実感
できません。
また、人のことはよく見えても、自分のこととなるとなかなか見えないものです。
この木こりのエピソードを読んだ方の多くは、『刃を研げばいいのに』と思ったこ
とでしょう。しかし、自分は刃を研がずに一生懸命に木を切っていることには案外
気付かないものです。
すごく卑近な例ですが、昔、私のタイピングは自己流でした。自己流でしたが慣れ
とは恐ろしいものでそれなりのスピードで打てるようになっていましたが、やはり
限界がありましたし、ブランドタッチは出来ませんでした。
そこである正月休みに一念発起して、正式なタイピングの指使いを、ゲームを使っ
て習得し始めました。正月休みが明けて仕事が始まってからも、もどかしさを堪え
つつ当面の仕事の速度を犠牲にして、正式なタイピングを続けました。1ヶ月もする
と以前の速度に追いつき、2ヶ月目には以前より格段に早くなり、今はブラインド
タッチでかなりの速さでタイピングしています。
これはテクニック的な例で、自己研鑽はこのような目に見えやすいテクニックだけ
ではなく、知識や経験、考え方など様々な分野を含みますが、自己研鑽、つまり
『刃を研ぐこと』の重要性と効果を示す一つの例ではあると思います。
皆さんも時々、『最近自分は刃を研いでいるだろうか』、『木を切ることだけに
一生懸命になっていないか』ということを是非考えてみてください。
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