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第4話(2006/06/27発行)
第4話 JALのクラスJ
JALが国内線でスーパーシートからクラスJに切り替えたのは2年前の2004年6月のこと。
スーパーシートに比べれば席数も2~3倍に増え、エコノミーからのランクアップ時の
追加料金も1,000円と低額に抑えていたため、大々的な広告キャンペーンの効果も
あって、客層を大幅に拡大しました。
しかし、一見成功に見えるこのクラスJにも影の部分があります。かつて、スーパー
シートの利用者であった富裕層や経営者が、『自分はジーンズをはいた若者と一緒に
クラスJに乗りたくない』とANAに鞍替えしたそうです。クラスJになって席数が大幅に
増えているので、クラスJのことだけを考えれば、クラスJが高稼働率を維持している
限り、収支はスーパーシート時代より改善しているのかもしれません。ですので、
単に国内線のクラスJの客層が変わっただけであれば、さほど大きな問題ではない
ように思えます。
しかし、国内線でANAに鞍替えした顧客が、国際線でもANAに鞍替えしたらどうなる
でしょうか。一般に以前のスーパーシート利用者である富裕層や経営者の方が、
新たなクラスJ利用者に比べて海外旅行や海外出張の機会も多いと考えられますので、
年間の客単価も高いと言えます。その客単価の高い客層が鞍替えした場合の会社
全体への影響は無視できないはずです。
JALに直接クラスJ導入の会社全体への効果を聞いたわけではありませんので、同社が
クラスJをどのように評価しているのか分かりませんが、私の身の回りではこの時期
確実に鞍替えが起こっていました。
この話も、前号に続いて客層拡大の難しさです。部分最適ではなく、全体最適の
視点を持っていないと、客層の拡大は失敗する場合がありますので、くれぐれも
ご注意下さい。
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